多様なバイオマス資源を発電に利用する試み

燃料を集めるコストが課題 生物由来のエネルギーを意味する「バイオマス」を燃料として発電を行うのがバイオマス発電です。種類は様々なものがありますが、森林からの間伐材をはじめ、家畜の糞尿や食品の食べ残し、海藻、下水汚泥などを発酵・分解することによりメタンガスを抽出し、発電設備に利用するなどの実用化が行われています。

日本におけるバイオマス発電は比較的順調にきており、設備容量は約316万キロワットとなっています。

内訳は一般用廃棄物と産業用廃棄物の両方で全体の約93%を占めています。一般廃棄物発電とは自治体のゴミ処理場での発電設備のことで、今では新設されるゴミ処理場には発電設備が併設されるのが一般的です。産業用廃棄物発電は主に製紙会社による自家発電で、木屑や建築廃材、古タイヤ、廃プラスチックを固めたRPFなどの廃棄物を燃料としています。

小規模のバイオマス発電は自家用発電設備に利用されるケースが多く、例えばサトウキビの搾りかす(バガス)は製糖工場の電源として使われていたり、製紙工場や製材工場では木屑を利用して発電を行っています。

規模の大きなものでは、省エネ支援と木質バイオマス発電を行っているファーストエスコが福島、山口、大分の各県に建設した1万kW級のバイオマス発電所があります。建設廃材や間伐材を燃料としていますが、規模が大きすぎて十分な燃料が集まらない場合にはフル稼働できないときもあるようです。

また日本バイオマス開発は3000kW級のバイオマス化発電を山形県などで展開しています。現在、バイオマス発電で最も進んでいるのは、石炭火力発電での混焼です。石炭に木質バイオマスなどを混ぜ、CO2排出量を削減しています。

バイオマスを利用した発電は、コージェネレーションなどで効率的に活用することで、温暖化ガスの排出削減に大きく貢献すると期待されていますが、生態系などの自然環境の破壊にもつながりやすく、燃料を集めるコストもまだまだ高いことが課題です。

(c) 2013 cgc-japan.com All Rights Reserved.